これはたぶんハシゴと言わない。

 昨日に続いて今日も映画鑑賞です。本日は朝から六本木へ。またぞろ自転車で――と思ってたんですが、ぱらぱらと雨がちらついているうえに、どうも朝からだるくて仕方ない。先週いっぱいの無茶と、きのう久々に遠出した疲れが一気に噴出したのか、もう自転車を使う気になれないので、電車で移動しました。まあ、六本木に着いてもまだ降っていたので、どっちみちこれで正解だったようですが。

 映画サービスデーにつき、予めネットでチケットを押さえて鑑賞した今月最初の1本は、敬愛するクリント・イーストウッド監督最新作、『シェリー』『悲しき朝やけ』など、のちのポップス史にその名を残す名曲を生み出したフォー・シーズンスの誕生と崩壊、そして再会に至るまでの道筋を題材としたミュージカルを映画化したジャージー・ボーイズ』(Warner Bros.配給)。劇場はTOHOシネマズ六本木ヒルズです。

 既にいい評判ばかり聞いていたので楽しみにしてましたが、もう見事としかいいようのないクオリティ。登場人物がときどきカメラ目線で語りかけるトリッキーな趣向を用いながら、しかし絶妙な距離感で物語の持つ闇と光とを浮き彫りにしてます。このグループは歴史的な成功を収めているんですが、成功者としてではなく、当然のような悩みをいくつも抱え、人生のままならさを経験したひとびととして描き、観客に巧みに共感させている。ミュージカルがもとだったわりには、とても自然に音楽を入れていて違和感がなく、それでいて音楽の面白さが存分に伝わる。如何せん、こっちの体調が良くないので、観ているあいだ眠くて仕方なかったんですが、あのコンディションで眠らせないのはほんとーに凄いと思う。近年のイーストウッド監督にハズレはないんですが、なかでもこれは格別の仕上がりです。

 当初、ネットカフェにでも入って仮眠を取り、別のところでもう1本観るつもりでいたんですが、どーにも眠気が取れず、いつものうどん屋で昼食を摂ったあと帰宅。家で寝て、眠気が取れたらもう1回出かけるか考えることに。

 目醒めてみると、完全ではないけれど多少はスッキリしたので、ネットでチケットを確保し、ふたたびお出かけ。もう雨は上がっていたので、こんどは自転車で移動しました――まだだるかったんですけど、少しは動かないと落ち着かないので。

 ハシゴ、というより仕切り直しで訪れたのはTOHOシネマズみゆき座、鑑賞したのは大ヒット・シリーズのやっぱり仕切り直しとなる第4作トランスフォーマー/ロストエイジ(3D・字幕)』(Paramount Japan配給)。公開以降、なかなか観に行くタイミングが掴めず、とうとう今日でないと行動圏内の劇場で3D上映を観る機会はない、と気づいて、意地で押さえてきたのです。

 ……まあ、内容がアレなのは解っていたので別に問題はない。要素が先行しすぎてとっ散らかり、いったいどういう話だか解らなくなってると、とかアクションは派手だけど規模の大きいのが連続するため飽和状態になってる、とかあんまり褒められた出来ではないんですが、それでも一応筋を通してしまう力は相変わらずですし、このヴィジュアルの迫力は3D、スクリーンで観ておいたほうがいい……ただ、終了目前だったので仕方ないとはいえ、みゆき座のスクリーンだとちょっとサイズが小さくて、迫力が充分に堪能出来なかったのが残念。最近この手の作品は公開直後の大きめのスクリーンで観るか、日本橋のTCXで観るようにしていただけに、よけいにちっちゃく思えたようです。文芸作品には手頃なスクリーンなんですけどね。

 なお、明日は毎度の用事があるために、さすがに映画鑑賞はお休みです、が、明後日はまた出かけてくる予定。観たい作品がいっぱい、しかもどんどん終わっていってしまうので、なるべく頑張って拾ってこないといけないのです。

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