取り急ぎ、フォースと共に。

 解っている範囲で、年明け1月まではいっぱいいっぱいが確定してしまった有様ですが、それはそれとして気になるのが、今年最後にして最大の話題作です。あんまり気にしすぎてると集中できないように思えてきたため、auマンデイを活用してネットでチケットを確保、午前中に作業を一区切りつけて、夕方から出かけてきました。

 話題作ゆえ上映システムの選択肢が豊富ですが、とりあえずIMAXで観ることは大前提のつもりだったので、迷うことなくTOHOシネマズ新宿での鑑賞です。映画史に残るSFサーガ、生みの親ジョージ・ルーカスの手を離れ、新たなスタッフに託されて作り出された新3部作のスタートを切るスター・ウォーズ/フォースの覚醒(字幕・3D・IMAX)』(Walt Disney Studios Japan配給)。そう熱狂的なファンというわけではないんですが、このシリーズが面白いのは認めますし、旗振りにJ・J・エイブラムス監督を起用した、というあたりで期待せずにはいられなかった。どのみちこれからしばらく、映画館に行くたび人混みに悩まされるなら、早いうちに観て自分なりに咀嚼しておこう、と思い馳せ参じた次第。

 とりあえず、期待はまったく裏切られませんでした。素晴らしいくらい完璧な『スター・ウォーズ』。古くさく感じられますし、捉えようによっては単なる繰り返しに見えなくもないのですが、それは作品の世界観を思えば当然のこと。旧シリーズから連綿と繋がる“宿命”を描く上では、理想的なシナリオとなってます。旧シリーズのキャラクターの使い方も絶妙。

 でもなにより素晴らしいのは、たとえ旧シリーズを知らずとも、純然たるSFアドヴェンチャーとして堪能できる作りであることです。序盤のドラマから、ヒロインを軸とする冒険劇にシフトしていくと、最後までひたすらに引っ張り回される。手に汗握る展開の連続に、時間を確認する気も起きないくらいのめり込みました。R2−D2のラインを継ぐBB−8のあざといくらいのキュートさも、きちんと作品の中でいい清涼剤として機能してます。

 まだメインが旧シリーズほどの魅力を発揮し切れていない、とか、旧シリーズから引き続き登場してもおかしくないキャラクターが顔を見せてなかったり、とか不満も多々あるかと思いますが、今回ははじめから3部作として構想しているからこそ伏せている部分も多いでしょうし、何より、これだけ作品世界が多くの人々に指示されるようになっては、万人を満足させる話を組み立てるのは不可能でしょう。少なくとも、旧シリーズの世界観をまったく壊さず、新たな“未来”を創り出そうとしている姿勢がはっきり窺える、それだけで高く評価出来る。

 もっとじっくり語りたい気分ですが、そろそろ作業に戻らないといけないのでやめておきます。ともあれ、不安を抱いている人はとりあえず観ろ、と申し上げておきたい。

 なお、年内は、というより1月くらいまではもういっぱいいっぱいになるのが確定しているくらいなので、今年鑑賞する新作はこれが最後になるかも知れません――“新作”という書き方がミソですが、まあ増えるとしても、あと2本というところでしょうか。

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