レンタルDVD鑑賞日記その518。

  • 『ネットから削除された禁断動画 Not Found25』(アムモ98)

 昨年5月リリースの第25巻。ネットゲームのプレイ動画を撮影中に記録された異変“見覚えの無いセーブ履歴”、留守中に設けた動体検知カメラが捉えたもの“長期旅行から帰ってきたら”、企画で行われた短篇ホラー撮影の過程で記録された怪異を巡る前後篇“呪われた部屋の謎”など6篇を収録。

 ……AD杉本のキャラクターに焦点を当てないだけで、だいぶ内容はまともになります。杉本の行動をクローズアップすることで対照的に際立ってしまうディレクターのアホさ加減を晒すくだりも減るので、普通に怪奇ドキュメンタリーとして楽しめる。

 ただ今回は、内容的には悪くないけど、全般的に説明や掘り下げ方が下手。冒頭の“職場イジメ”は映像のあとで背景が説明されますが、しかしどうしてその事実が判明したのか、とかいったい誰が問題の関係者なのか、といった部分が不明瞭なので、悪い意味でモヤモヤする。“見覚えの無いセーブ履歴”のエピソードも、それ自体は興味深い映像なんですが、あって然るべきその後の光景を切ってしまっているので、不自然な印象が残ってしまう。

 そんな感じで、切り口の甘さが引っかかってしまう話が多い中で、前後篇の“呪われた部屋の謎”だけは比較的面白かった。前半こそ、中心となる生主の振る舞いの可笑しさに依存している感はありましたが、少しずつ露わになる題材の異様さと、後半に展開する怪異のインパクトはなかなか……でも、あれだけ映像で証拠が揃ってるんだったら、もうちょっと丁寧に検証しろよ、とやっぱりツッコみたくなる顛末ではありましたが。

 それでも、杉本推し、ディレクターの無知蒙昧ぶりばかりが目立っていた一時期のエピソードよりはよっぽど好感が持てます。続巻もこの方向性を保っててくれますように……。

コメント

タイトルとURLをコピーしました