レンタルDVD鑑賞日記その475。

 昨年秋頃にリリースされたシリーズ第2巻。川釣りからの帰り道、山道で迷った若者が見てしまった奇怪な出来事を捉えた“つる”、海開き直後にライブカメラで遊泳の様子を撮影していたときに海中で目撃した“もぐる”、あるアイドルの周辺に現れる奇怪な人影を巡る事件を追った“みつめる”など7篇を収録。

 ……うーん、前巻と同様、悪くないけど微妙な仕上がり。前巻でも指摘したとおり『ほん呪』の影響を色濃く受けた見せ方は決して悪くないんですが、映像自体がすべて胡散臭いし、ドキュメンタリー部分につきまとうわざとらしさが払拭できていないのが特に問題。

 見所は、やはり前後篇に分割され、ドキュメンタリー部分も盛り込まれた“みつめる”なんですが、導入はいいとして、後篇の展開がどうにも不自然すぎる。関係者が突然行方をくらましたとき、相談するのって事務所の関係者か警察ですよね? 間違ってもこのソフトのスタッフじゃないですよね? なんでこっちに連絡してきたのかが不明ですし、そもそもけっきょくあの人に何が起きたのか追求していないのが理解不能。とりあえず話くらい聞くだろ。なんでそのくだりがないのよ。

 だいたい、連絡を受けてスタッフが駆けつけた先で、周囲の風景にずーっとモザイクをかけているのが意味不明です。あんまりにも薄いから、知っているひとなら1発で秋葉原だと解ります。っていうか関係者がはっきり“秋葉原”って言っているのに、その音声を伏せていないのはどういうことなのだ。

 ただ、ちゃんと観ていて面白いものにしよう、という意欲ははっきりと窺えるので、好感は持てます。地味なところですが、前巻のラストで怪我を負ったはずのスタッフが、この巻ではずっと左腕を吊っていて、その影響を残している点も、シリーズとして繋げていこう、という意欲の表れとして評価出来る……こう書かざるをいけないくらい、フィクションであるのが見え見えなのがいちばんの問題点なんですが、まあ、付き合うのは苦にならないので、既にリリースされている3巻も鑑賞します。しかし、もし4巻を製作中なら、もーちょっと勉強せえよ、とは言いたい。作中で新人らしきスタッフに説教する前に自分がどーにかせえよ。

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