『幸せになるための27のドレス』トークイベント付レディース・デー先行上映、のついでに狂気のハシゴ。

 メインは表題のとおり、なのですが、どうしても観ておきたかった企画上映が今週いっぱいで終了なので、どうせ出かけるならついでに観ておきたい、そして両者のあいだに時間が空きすぎるので可能ならもう1本――と思って調べたらものの見事にぴっちり嵌るものを発見してしまったので、誰が考えても頭のおかしい3本ハシゴを敢行。いいの、好きでやってるんだから。

 まずは電車にてユナイテッド・シネマ豊洲へ――今日の陽気ならバイクでもいいのですが、肝心の3本目の会場付近に駐めるところがないので仕方なく。ここで観る2本分と、ついでに今週末に封切り予定の某作品のチケットもさっさと押さえました。

 そんな感じでまず鑑賞したのは、昨年のカンヌ映画祭60周年を記念して、常連の監督たちが映画館をテーマに3分という縛りにて競作した企画もので、あれから1年を経て、今年の映画祭に合わせて期間限定にて劇場公開された作品それぞれのシネマ 〜カンヌ国際映画祭60周年記念製作映画〜』(オフィス北野・配給)。如何せん3分というきつい縛りなので、退屈であることも覚悟のうえ、マニア的な心境から鑑賞したのですが――すみません侮ってました。3分だからこそ出来る純化された表現やシンプルなネタが想像以上に楽しく、また本当に特徴のある作風を備えた監督はたとえ3分であってもその個性が際立っているのだ、ということを痛感できる、実に噛み応えのある内容になってました。個人的にラース・フォン・トリアー監督の『職業』が素敵でした。

 2本目は同じユナイテッド・シネマ豊洲、いったんスクリーンを離れて、飲物と軽食を仕入れてから別のスクリーンに入り鑑賞したのは、実際の出来事をモチーフに、危機に瀕したアフガニスタンの人々を救うべく奔走した田舎者の議員の姿を描いた作品チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』(東宝東和・配給)。こちらは……まあ、コメディとして観られますしテンポもよかったのですが、その後の出来事を思うとどうにも笑えない、非常に厄介な代物でした。映画としては悪くないですし、描き方は大変に魅力的なのですが、どうしても爽快な後味は得られない類。

 観終わったあとは、半分以上駆け足で移動し、地下鉄に滑り込みで乗り込んで、有楽町へ。『シネトレ』にてイベント参加条件のもとで頂戴したチケットであるため、2枚あったので、例によってご同行いただいている某氏とここで合流……これ1本で済ませておけば地元で合流できたのですが、まあタダで観られるんだから勘弁してもらおう。うん。

 上映前に、有名人も担当したことのあるブライダル・プランナーの方を招いてのトーク・イベントとプレゼントがありましたが、ぶっちゃけ移動に体力を使い果たして集中力皆無に等しかったので、ほとんど右から左へ受け流してました。すまん。

 というわけでやっとこ3本目、花嫁付添人を27回も勤めてきた、世話好きの女性が自らの幸せについて煩悶するロマンティック・コメディ幸せになるための27のドレス』(20世紀フォックス・配給)。……はっきり言って野郎2人で観る映画ではないのですが、かといって女性を誘っても無駄に意味深だし、と思って毎度の某氏を誘いましたが、普通にコメディとして面白かったのでひと安心。シチュエーションはいいのだけど、これ最後にちゃんと回収できるのか? とハラハラしながら観ていたのですが、オチも予想以上に快い。真面目に好きな人と観に来て問題なし、ただコメディと捉えて1人で観に来てもいい、さっぱりとした娯楽作品です。好き嫌いで言えば、先に観た『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』よりもこっちのほうが好き。

 ……しかしこの作品、そもそも内容を踏まえてレディース・デーに先行上映を行っているわけで、必然的に観客は9割方女性。帰りのエレベーターは女性ばかりで、何というか、非常に申し訳ない気分になったのでした。

 移動時間含めて、約8時間の長丁場……大変に疲れましたが、充実感もたっぷりでした。たまにはこういう無茶もいい……たまに、でなければ倒れそうですけど。

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