大つけ麺博2022、12杯目は復活したまぜそば。

 3日の映画鑑賞のあともまたまたぞろ大つけ麺博へと脚を運びました。
 この日は祝日、新宿までのバイク移動はとても楽でしたが、その代わり会場が激混みです。今回、3つの候補のいずれかにしよう、と思ってましたが、うち2つは大混雑。ひとつなど、今日は開いていないブースの待機列のスペースを使うまでに並んでいて、待ち時間60分、という札まで出ている。3つ考えていたうちの最後の1つにも列は出来ていましたが、こちらは10分程度とのことなので、だいぶまし……3日連続のお出かけでけっこうグロッキーになっていて、早く帰りたかったのです。

みそ味専門マタドールの味噌まぜそば。

 いただいたのはみそ味専門マタドールの味噌まぜそばです。トッピングは、確か揚げ餃子・ごぼうのからあげ・ローストビーフの3点セットのみでの提供で、私にはちょっと多く感じたので今回は基本のまんまです。
 これだけ大つけ麺博に通い詰めてますが、記憶する限り、まぜそばに挑むのは初めてです。出店はしているけれど、私の好みからするとガッツリ系に過ぎるような気がして、あまり興味が湧かなかったのです。ただ、開催されていなかった3年のあいだに、近所の行きつけのお店がまぜそばメインになったり、カップ麺でもまぜそばが増えてきたことで、抵抗がなくなっていた。今回の大つけ麺博でも幾つかまぜそばがあるなかで、ここがいちばん気になっていました――決して妥協のみで選んだわけじゃないのだ。
 しかし現物を受け取ると、私が知っているまぜそばのどれとも具材の構成が違っていて、最初はちょっと戸惑いました。やや平打ちの中細麺に、刻んだネギと恐らくは鶏の肉味噌、卵を和えたものと、トマトペーストと思われるものが乗っている。まぜそばでもあることの多いチャーシューなどはない。やや物足りない一方で、しかしほぐす過程がありませんから混ぜやすい。
 よく混ぜてから口に運ぶと、ねっとりとして濃厚。ベースとして店名通りみそ味のタレがかかっているのでしょう、見た目では解りにくいですが、味噌の甘辛さとコクがちゃんと感じられます。ただ、それよりもインパクトが強いのがトマトペーストと思しき赤い具材です。これがあることで、その果汁の風味、酸味がイタリアンのような趣を加えている。麺はしっかりとラーメンのそれなのに、新鮮な印象。
 ここに肉味噌と玉子が混ざることで、更に食べ応えを生み出す一方、トマトの酸味などとうまく調和して、決してくどくない。識るがないぶん、どうしても咀嚼の必要が増え、水分補給としてペットボトルのお茶を何度も挟む必要はありましたが、それでも非常に食べやすい。ここも900円という統一価格の制約ゆえか、もうちょっとボリュームがあってもいいような気はしますが、しかし八分目くらいのちょうどいい満足感を得られました。
 なかなか美味しいのでもう1回食べてみたい、けれど生憎、ここの実店舗は今年6月に閉めていて、今回は大つけ麺博限定の復活だった模様。現在、お店は同じ経営者のまま、《柳麺マタドール》としてリニューアルして継続している模様。味噌まぜそばの提供はそちらでは行っていないそうですが、お店自体が私にとってそれほど遠くない場所にあるので、そのうち現在の味も確かめてみたい。舌の地図はリニューアル後のお店の情報を掲載しています。

みそ味専門マタドールブースの看板。

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