本日の映画鑑賞、正直、どーしても耐えられないことがありました。
先週末から昨日まで、施設改修のため休館、みたいな告知があって、何を変えたのかと思ったら、ロビー部分の構成ががらっと変わっていた。
エレベーターから出て正面に友人のチケットカウンターとオンラインチケットの発券機、左側に自動券売機が並んでいたのが、オンラインチケットのみの端末は撤去され、その場所にグッズの売店が配された。
スクリーン入口前の広い空間にある飲食売店は、注文を据え付けの端末で行い、発行された番号で呼び出される形になった。この辺まではいい。人手不足を解消するための方策としてアリだと思う。
問題は、ドリンクが、基本ドリンクバーのみになってしまったこと。
新宿ピカデリーも同様のシステムに移行していましたが、はっきり言って、映画館にドリンクバー、というのは発想が非常識だと思う。映画館はあくまで映画を観るのがメインで、観客にとって飲食はそのあいだの腹ごなしです。飲食を注文してロビーなどで食べきる、という人はいない。なら、スクリーンで着席して、映画が始まったあとで、ドリンクを追加したいから席を立つか――恐らく、普通の感覚ではあり得ません。生理現象とか体調不良でやむなく立つならまだしも、ドリンクバーのために何度も席を立つ、なんて、好きで映画を観に来ているひとにはあり得ない。それを映画館のサービスとして推奨するような仕組みが理解できない。
従業員の方にこの点を問うたところ、帰りにもう1杯持って帰る人もいる、という返事でしたが、それでもドリンクは2杯だけ。レストランなど、一般的な飲食店で提供されるドリンクバーに比べるとお得感は乏しい。
まして、私はそもそも外出先で水分を多く摂取しないため、ここ数年はずっとドリンクはSサイズを注文していたのです。だいぶ値上がりしたけれど、それでも改装前は350円、対してドリンクバーは450円。単純に値上がりです。今までLサイズで注文していたひとならあまり変わらないかも知れない、けれど、そもそもドリンクバーを注文したときに提供されるカップは、恐らく従来のMサイズ。以前の満足度を得るには、前述したように上映中に席を立つ、鑑賞後にもう1杯入れる、というもうワンステップが必要になる。
しかも、この端末からの注文にした弊害で、塩味のポップコーンにかけるオイルが、ストローなどの消耗品を設置した台に置かれているのです。利用者の好きな量かけられる、というのはメリットかも知れないけれど、用途を問わずいくらでも使える、という状態になっているため、想定する以上の消耗が予測される。何より、人の流れが複雑化することが予測されるテーブルの上に、油物を置いておくことの危険を無視しているのが、本当に理解できない。
今回は仕方なくドリンクバーを注文しましたが、しかしそもそもの問題として、この注文用の端末が使いづらい。
普通のタブレットと同じ感覚でタッチしても反応しないのです。どうも、指先でつつくようにすると反応するようなのですが、ミスタッチを回避するため、というには不自然な仕様。
しかも、キャッシュレスと現金対応に端末を分けているくらいなのに、バーコードリーダーの位置が解りづらい。矢印で示してはあるけれど、どこに翳せば反応するのかが解らず、この読み取りだけで異様に手間取らせる。
……何かしら仕様の変更が行われるたびに思うのですが、TOHOシネマズという会社は、ちゃんと動作確認とか、現場投入した場合を想定したシミュレーションをしないんでしょうか。人手不足解消のための変更、というスタンスのようですが、現状では注文用端末付近に1~2人、ドリンクバーや消耗品付近に1~2人、常に配置せねばならず、たぶん人手不足の解消にならないどころか、混雑すればするほど観客、従業員共々パニックになります。
とりあえず私は、こんなことに巻き込まれたくないので、TOHOシネマズ上野にはあまり近づかないようにします。もしスケジュール的に選ぶ余地がなかったとしても、ドリンクは余所で買ってきます。今までは、少しでも映画館の売上げに貢献できるなら、と劇場で買い続けてましたけど、ここまで観客を軽視するなら、もう遠慮はしません。
……別にこんな文句つけたくて映画館に行ってるわけではないのです。確かに、人手不足は深刻でしょうし、対処は必要でしょうが、その結果、本来の映画の楽しみ方を阻害したり、利用者の負担が増えるような変更が納得いかないのです。注文を端末でするのは構わないから、端末はもっと使い勝手を検証してくれ。そして、映画鑑賞にはそぐわないドリンクバーなんてものを採り入れるな。どうせ商品を改良するなら、暖めただけでシナシナになったポテトとか具のほとんどないホットドッグとか、そういう魅力に欠く商品を改善しろ。
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