午前十時の映画祭11、コンプリート。

 緊急事態宣言で一部のスケジュールが狂ったり、私自身も体調が不安定だったり、と色々ありましたが、しかしきょう観てきた1本でコンプリートです。
 映画館もいつも通りのTOHOシネマズ日本橋。ここまでなら歩いて行ける、と解ったので、きょうもそのつもりでいたのですが、朝からしとしとと雨が降っている。しかも積雪の予想が出るほど寒い……雨も寒さも装備と覚悟でしのげますが、劇場にびしょ濡れで入るわけにはいかない。諦めて、電車を使うことにしました。
 今期のトリとなる1本は、マイケル・オンダーチェの小説をアンソニー・ミンゲラ監督が映画化しアカデミー賞で9部門を受賞するなど高く評価された作品、第二次大戦中のアフリカで繰り広げられる愛のドラマを描いた『イングリッシュ・ペイシェント』(松竹富士初公開時配給)
 ここ数日、やや疲れ気味のせいもあるのか、序盤1時間半くらいは正直眠かった。自然の雄大な風景のなかで紡がれる静かな心の交流は見応えがあるんだけど、これで2時間42分はキツいなー……と思ってたらウィレム・デフォー演じるカラヴァッジョの災難のくだりで目が醒めました。そこからは戦争がもたらす壮絶なドラマが加速して惹き込まれっぱなし。観客にある種の予感を抱かせることで感情を揺さぶる手管も巧みです。
 なにせ題材が倫ならぬ愛なので、表面的にはそう映らないのですが、戦場描写に頼ることなく戦争の悲劇を描いているのも出色。前述のカラヴァッジョの災難や、“イギリス人の患者”というタイトルを導く出来事にも、戦争の影響が色濃い。なにせいまのような情勢だと余計に響きます。
 間違いなくいい映画……だけど、体調は整えて観るべきでした。

 鑑賞後は、日本橋界隈では久々に、ラーメン店を開拓してきました。
 しかし悩ましいのは移動です。お店自体は以前、神田駅近くにあることを確認してあるので、道程は問題ない。しかし、外気が冷たすぎてまあ眼鏡が曇る曇る。道が解っているから、ぼんやりと輪郭が見えるだけでも移動は出来ますが、お店が開いているかもなんかおぼろだし、券売機もすぐには確認出来ないし。ラーメンの温かさが幸せすぎて、それだけでちょっと評価が高くなってしまう。
 雨が止んでいれば、食後の腹ごなしにひと駅ぐらい歩きたいところですが、相変わらずしとしとと降り続けている。そのまま駅に向かい、電車で家路に就きました。

コメント

  1. […]  3月22日のリポート。  日本橋界隈のラーメン店はあらかた巡った――というわけではなく、まだまだ未訪問の店はある。ただ、私自身の食の好みがけっこう限られているので、知ってはいてもいまいち惹かれない、という店も多い。思い込みで判断するより、いっかい試してみるべきだ、とは思いつつも。 […]

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