テーマ曲はむちゃくちゃよく聴いてた。

 通常はプログラム切替直後の火曜日に観ている午前十時の映画祭12、しかし先週はゴールデンウィーク真っ只中。この映画祭でも集客の良さそうなプログラムなので、1週遅らせることにしました……いざ今週になってみたら、どーにも気力が湧かず、出かけるのも億劫になってしまいましたが、もうこのあとは観に行く時間がないので、気持ちに鞭打ってお出かけ。
 天気予報があまり芳しくなかったので、今回も移動は電車です。いざ出かけてみたら、雨は降りそうもなかった。しかし、そもそも無気力なきょう、自転車を使う気にはなれないし、やや早い開映のため徒歩では間に合わない恐れがあった。だから、これでいいのだ。
 いつものTOHOシネマズ日本橋にて鑑賞した今コマの上映作品は、『パリの恋人』『シャレード』のスタンリー・ドーネン監督&オードリー・ヘプバーンによるタッグ3作目、ある夫婦の12巻二及ぶ関係性の変化を、時間軸をシャッフルする手法で描きだした『いつも2人で』(20世紀フォックス初公開時配給)
 あんまし作品についての知識を仕入れずに観たんですが、このコンビの他の作品のイメージで鑑賞するとだいぶ違う。思いのほか淡々とした語り口で、あんまし気力のない状態の私はだいぶ眠気を誘われたのですが、ただ、意外なほどに意欲的な構成にはかなり惹かれました。複数の時間軸をシャッフルし、似たような出来事に対する夫婦それぞれの反応の変化、同じ台詞でも異なるニュアンスを引き立てている。
 一方で、少々早すぎる発想だったのかな、という気もします。近年の監督なら、時間軸によって映像の色味を変えたり、ファッションの変化を際立たせて、時間軸の違いを解りやすく描いたのではなかろうか。本篇は、このルールが咄嗟に呑みこみづらいのです。
 しかし間違いなく現代に出来ないのは、このヒロインをオードリー・ヘプバーンが演じる、という特別な要素です。『ローマの休日』の頃よりも奥行きの増した演技で、時間軸ごとの感情の違いを絶妙に表現している。むろん現代にも、このくらい出来る俳優はいるでしょうけれど、オードリーで観られる、ということが確実に価値を押しあげてる。
 音楽も秀逸、なんですが、個人的に気になったのは、この主旋律、ものすごく馴染みがあった……パット・メセニーとチャーリー・ヘイデンのデュオによるアルバムで、この曲をカヴァーしてるのです。劇中でも様々なアレンジで演奏してますが、このデュオによる演奏が記憶に残りすぎてて、違和感が拭えなかった……鑑賞後、席を立ちながら、スマホに入っているこの曲を探して、聴きながら劇場を出たのでした。

Two for the Road
Two for the Road

 きょうは久々に新しいラーメン店を開拓しようかな、と前夜に少し検索しておいたのですが、劇場のあるコレド室町2を出たところで、低血糖に似た目眩を覚えた。店を探しまわる余裕はなさそうだったので、コレド室町2のすぐ近くに移転してきた神田らぁめん悠に駆け込むことに。 安定して美味しい。

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