めん処 羽鳥初訪問。

 久々のラーメン店レポートです。来月はまあまあなペースで出てくる可能性がありますが、その準備運動も兼ねて。
 本日は出かける用事はなかったのですが、折しもご近所の飲食店が諸般事情によって閉店することとなり、母が近所の友人に誘われて一緒に食べに行くことになった。私は先日いちど訪ねていて、それが最後のつもりでしたから、混雑するであろう今日まで同行することはやめて、昼食をひとりで済ませることにした。ならば、と、いつもの行動範囲ではあまり訪ねる機会のないところを開拓してみることにした。
 訪ねたのは、めん処 羽鳥というお店。場所は、麺酒処ぶらりからも近い、日暮里益から徒歩5分ほどのところ。ぶらりがあんまり美味しいので、ここで食べるときはぶらりを選びがちなんですが、羽鳥もこの界隈で検索をかけると確実に上位に出てくる名前なので、いちどは行ってみたかった。

めん処 羽鳥の生姜らーめん。

 下調べしたところ、メニューはどれも安定して美味しいようですが、特に人気が高いのはこの生姜らーめん。久々にちょっと暑い日だったので、生姜は少しキツいかも、とも思いましたが、お店の個性をまず確かめたかったので。
 ……優しい。でも非常に美味しい。
 カウンターの上にある、生姜らーめんの楽しみ方の案内に従って、まずスープを、生姜を溶かずに啜ると、ものすご~く優しい味わい。しかし淡泊ではなく、飲み終わったあとに柔らかなコクが余韻として残る。そのまんまスープだけ啜っててもたぶん幸せ。
 こちらは指示はありませんが、ひとまず生姜を溶かないまま、麺も手繰ってみる。こちらも優しい。ほんのちょっとだけ縮れている中細麺ですが、もちもち感がしっかりあって、スープが適度に絡んでくる。これもそのまんまひたすら啜りたい優しさと食べ応え。この感じだと、シンプルな塩らーめんでもその深みは堪能出来る気がします。
 そしてようやく生姜をちょっと溶いてみる――途端にパンチが増す。かと言って乱暴な印象ではなく、生姜の爽やかな辛さが、スープの優しいコクを更に引き立てて、より箸が進む。
 他の具材も、それぞれの良さを主張しながらもとことん優しい。チャーシューは肉、脂の旨味をしっかり感じさせるのにクドさがなく、トッピングで追加してもたぶん胃もたれしない印象。少し煮込んだメンマと水菜が、それぞれに適度な歯応えをアクセントとして添えてます。そこに更に、半熟だけどトロトロすぎない玉子がまた絶妙。しばしば、トロトロすぎてスープに溶け出してしまうお店もあって、それはそれで美味しいのだけど……という気分になるのですが、ここは玉子そのもののぷにっとした弾力やトロリとしたコクをちゃんと感じさせて、なおかついい具合にスープが染みて、ちゃんとらーめん全体に馴染むのです。
 気づけばあっという間に完食。さすがに塩分量多くなる、と思って途中でやめましたが、危うくスープまで飲み干しそうでした。そして、お店を出て少し歩いただけで、また訪ねたくなっている。
 しかもこのお店、店員の接客も快い。初見ではやや戸惑うタッチパネル方式の券売機の扱いを、押しつけがましくなく手助けしてくれますし、挨拶もやたらと元気いっぱいではなく、いいバランスで返してくれる。評判では、どのメニューも美味しい、という話なので、ここは確実に再訪します。次はつけ麺あたりかな。

めん処 羽鳥店頭。

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