劇場で鑑賞した本数: 106本(延べ・116本)
バナナマンや東京03のライブビューイングなんかも本数に含まれてしまってますが、とりあえず映画館で観た本数は100本超えを果たしました。来年は“午前十時の映画祭”が終了となり、再鑑賞する作品が減るので、重複は減っていく……はず。代わりの企画が出て来た場合はその限りではありません。
映像ソフトもしくはオンデマンドで鑑賞した本数: 8本
配信、テレビ放映、レンタルと色々な手段で観てます……が、相変わらずこっちの数は伸びません。どーしても自宅で観るとなると基本は好きな作品の再鑑賞が優先、わざわざテレビ放映や配信で鑑賞する場合も、何かの予習や復習、というパターンが多いせいです。まあ、映画館で観るほうが集中出来るので、今後もこっちはそれほど伸ばす気はなかったりする。
最も多く訪れた劇場: TOHOシネマズ上野 24本
私にとって最も足を運びやすい劇場ゆえにだんだん数が増えてくる、というのは予測してましたが、今年遂に上野が一番通った劇場になりました。
次点は昨年までトップで並んでいたTOHOシネマズ日本橋。しかし実は、1月末からの設備不良による閉館がなけれぱたぶんトップでした。なぜなら、全スクリーンが再開するまでの約半年間、午前十時の映画祭10を鑑賞するのにTOHOシネマズ錦糸町を利用した回数は10回に及び、これを含めると28本になる。
……まあ、別にどこで多く観ようと大した問題ではなかったりします。今年いっぱいでTOHOシネマズの1ヶ月フリーパスが発行終了になり、あえてTOHOシネマズを選ぶ必要性が低くなるので、来年からはもっとばらけていくか、上野に対する依存が大きくなっていくのでしょう。
私的ベスト10(2019年01月以降に劇場で封切り公開された作品)
順位 | 作品タイトル | 日本公開日 |
1 | 『ジョーカー』 | 2019年10月4日 |
2 | 『スパイダーマン:スパイダーバース』 | 2019年3月1日 |
3 | 『ゴーストランドの惨劇』 | 2019年8月9日 |
4 | 『THE GUILTY/ギルティ』 | 2019年2月22日 |
5 | 『グリーンブック』 | 2019年3月1日 |
6 | 『アベンジャーズ/エンドゲーム』 | 2019年4月26日 |
7 | 『さらば愛しきアウトロー』 | 2019年7月12日 |
8 | 『アド・アストラ』 | 2019年9月20日 |
9 | 『ターミネーター:ニュー・フェイト』 | 2019年11月8日 |
10 | 『アクアマン』 | 2019年2月8日 |
次点 | 『マローボーン家の掟』 | 2019年4月12日 |
次点 | 『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』 | 2019年11月29日 |
次点 | 『地獄少女』 | 2019年11月29日 |
……次点が多くないか? と思われたでしょうが、説明は最後に。なお、まだ詳細な感想が上がってない項目が幾つかありますが、きっとそのうちアップするのでお気になさらぬよう、
トップはもう動かしようがありませんでした。『ダークナイト』をこよなく愛する者としては不安もありつつ、しかしホアキン・フェニックスという役者が間違いなく一定のレベルまで高めてくれるだろう、とは信じていましたが、その期待を裏切らないインパクト。クライマックスの昂揚感が、視点を変えると恐怖に変質していくその奥行きも素晴らしい。
2位はこれまでに観た映画『スパイダーマン』のなかでももちろんのこと、アメコミ発祥のヒーロー映画の中でも格別のお気に入りです。ストーリーと、アニメならではの実験的趣向のシンクロが完璧すぎる。そのうえでヒーロー映画に欲する要素もしっかり詰まってるんですから文句はありません。
3位は異能パスカル・ロジェ最新作。今回も期待に違わぬ力作でした。これまでの作品のテイストを引き継ぎながら、一方でジャンル映画ならではの趣もしっかり採り入れ、映画監督としてのスキルの向上も窺わせる。私としては高い点を付けざるを得ません。
4位は映画向きではなさそうなアイディアながら、しっかり見応えのあるサスペンスに昇華した手腕に敬意を表して。5位は、それまでの作風のトーンを残しつつもテーマ性を高めた
そして6位です。面白さは認めながらも、正直もうそろそろ充分だろう、という気分になってたのですが、この圧巻の“大団円”のカタルシスは認めるしかない。MCUは今後も継続するでしょうが、このカタルシスにふたたび到達出来るかはちょっと疑問です。
7位は引退作と銘打った本篇に、それまでのキャリアをしっかり封じ込めた仕事ぶりに感服。8位はブラッド・ピット渾身の名演技が堪能出来ます。
興収的にはあまり芳しくなかったという9位ですが、しかし間違いなくこれは理想的な“続篇”だと思います。それまでの世界観を引き継ぎながらも、きちんとアップデートしている。そして10位は、DCEUでは最高の満足度でした。
3つも並んでいる次点のトップ、これは完璧な映画とまでは言えなくとも、アイディアや見せ方が見事でした。私はこういう趣向が大好きなのです。
続くふたつの次点は、原作へのリスペクトと作家性、独自性を共存させた理想的な“実写化”作品。ベスト10には入れられなかったんですが、これをリストに載せないのは躊躇われました。
私的ベスト10(2018年以前に公開された作品)
1 | 『ミツバチのささやき』 | 1985年2月9日 |
2 | 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』 | 1969年10月4日 |
3 | 『日の名残り』 | 1994年3月19日 |
4 | 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ<ディレクターズ・カット>』 | 1983年10月6日 |
5 | 『レオン 完全版』 | 1995年3月25日 |
6 | 『チャンス(1979)』 | 1981年1月31日 |
7 | 『殺人の追憶』 | 2004年3月27日 |
8 | 『日本のいちばん長い日<4Kデジタルリマスター版>(1967)』 | 1967年8月3日 |
9 | 『パルプ・フィクション』 | 1994年10月8日 |
10 | 『パリの恋人』 | 1957年9月28日 |
こちらもひとつ、感想が間に合いませんでしたが、そのうちアップする予定のアドレスにリンクしてあります。
というわけで1位は、さっき感想をアップしたばかりのこちらでした。前々から観たかった1本でしたが、ここまでツボにハマるとは思ってませんでした。
2位と4位は今年なぜかまとめて復活した、セルジオ・レオーネ伝説の傑作完全版。どちらも娯楽作としての芯は保ちながら、練られた表現が詩情と奥行きを作り出している。どっちも長尺ですが、充実した映画体験でした。
レオーネに挟まれた3位は、決して派手さはないけれど、捉えようで物語の本質が変わる表現の深さが素晴らしかった。アンソニー・ホプキンスの抑えた演技も秀逸。
5位は、部分的には知っていたけど、改めて通しで鑑賞して、初めてその凄味を実感。ジャン・レノも美しすぎるナタリー・ポートマンもいいけど、やはりゲイリー・オールドマンが格好いい。
6位もまた、捉えようで解釈の変わる重層的な構造が素晴らしい。7位は劇場で観逃したことを後悔した、社会派サスペンスの名品。
日本作品で唯一ランク入りさせた8位は、“敗戦”という事態に際して繰り広げられたもうひとつの戦いをサスペンスフルに描きながら、当時の日本軍、ひいては戦争というものの実像を浮き彫りにしている。戦争映画というより、ドラマとして面白い。
9位はクエンティン・タランティーノの本領を観た気分。10位は、ストーリー的にはそれほど際立ったところはありませんが、ダンスの演出と表現は素晴らしかった。さすがはフレッド・アステア。
2020年の展望
来年も相変わらず年間100本以上はノルマにしていくつもり……ですが、ここ数年、旧作を回収できる数少ない機会だった午前十時の映画祭が終わってしまうのはけっこう大きな問題かも。神保町シアターなどの名画座を活用するようにしていくつもりですが、或いは普通に新作ばかりになるかも知れない。
その新作のほうはあまりチェックしきれてません。なにせ1月から『パラサイト 半地下の家族』(Bitters End配給/1月10日公開予定)や『カイジ ファイナルゲーム』(東宝配給/1月10日公開予定)、『リチャード・ジュエル』(Warner Bros.配給/1月17日公開予定)とか観たい作品が目白押しで、先の方までアンテナの感度を上げられません。
強いて挙げるなら、昨年の大きな事件を経てようやく公開される『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(松竹配給/4月24日公開予定)と、現時点では2020年の公開としか発表されていない『Godzilla vs Kong』(配給/2020年公開予定)が楽しみ、というところでしょうか。
……何にしても、来年はもっと着実に映画感想の宿題を減らしていきたい。今年もけっきょく、終盤に来てだいぶ宿題が増えてしまいましたし……。
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