レンタルDVD鑑賞日記その680。

 今年3月リリースの『呪われた心霊動画XXX_NEO 04』を鑑賞しました。キャンプ場へと旅行に出かけた女性3人が体験した異様な出来事“ジュンちゃん”、投稿者が居酒屋で出会った奇妙な男から託されたSDカードに記録されていた映像を巡る“おかしな家族”、日々不気味な張り紙に悩まされる恋人が残した動画とその顛末を描く“嫌がらせ”の全3篇を収録。
 やっぱしいまいちばん安心して楽しめるシリーズです。とにかく無駄にスタッフのキャラを立てたりせず、映像と投稿者や関係者への取材で構成し、細々とわざとらしさはあるけれど状況的なリアリティもある程度担保している。そしてそのうえで、ちゃんと映像も展開も怖い。私が欲しいのはこーいう奴なのです。
 今回はちょっと変わった構成になっていて、冒頭の“ジュンちゃん”がいちばん長い。怖い噂のある屋外のトイレへと肝試しに向かう、というくだりはオーソドックスですが、前兆としてのちょっとした怪奇現象に、突然登場するデジタルカメラ、そしてラストの展開など、フィクションであっても唸らざるを得ない怖さ。肝心の怪異を捉えた映像はわりと安易な仕上がりなんですが、それが気にならないくらいに展開が秀逸。
 続く2篇は、これに比べるとやや物足りない。“おかしな家族”はシチュエーション的には魅力的なんですが、如何せん肝心の映像が見づらいので、いまいち怖さが実感しにくいのが難です。“嫌がらせ”は“ジュンちゃん”ともリンクする内容で、このシリーズらしい締めくくりではあるのですが、尻切れトンボの感は否めない。最終的に投稿者がああした結論に至った理由が判然としないのも怖さ、と言えますが、でも出来ればもうちょっと追って欲しかった。全容は把握できないにしても、これでは片鱗という印象もない。
 とはいえ、やっぱり基本的には面白いので満足です。

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