東京駅 斑鳩、実は再訪。

 6月14日のレポート。
 よく訪れるTOHOシネマズ日本橋付近で、気になるラーメン店はだいたい訪ねてしまった――むろんまだまだ行ってないところはあるけれど、いまのところ私は興味を惹かれてない。
 いつも劇場に向かうときに利用しているのは神田駅ですが、距離は東京駅と大差ない、と先日気づいた。そこで、東京駅の地下にある《東京ラーメンストリート》のほうを先に開拓することにしました。
 現在、ここでは《ご当地ラーメンチャレンジ》と称した企画を行っており、8つあるスペースのうちひとつを、100日おきに入れ換えている。前々回の天外天、前回のようすけ、と続けて訪ねているので、次も行きたいところ、ですが、ようすけは13日で終了したばかり、次の店舗が入るまで1週間ほどある。ゆえに今回は、既存店から選ぶことにしました。
 しかし、現地に到着したのは12時半、見事に昼食時のど真ん中。当然、どこの店舗も列が出来ている。最初は、これかこれにしようか、と候補を考えてあったのですが、どっちも列が長い。このところお腹の調子が不安定で、のんびり並んでいると悲劇に見舞われる可能性もあったため、なるべく待たずに食べられるところを選びました。
 ……その結果、実はこの東京ラーメンストリートで唯一、訪れたことのある店に入ることに。しかし、こんな風にラーメン店のレポートを書き始める以前に来たっきりなので、改めてネタにさせてもらうことにしました。

東京駅 斑鳩の濃厚東京らー麺。

 訪れたのは、東京駅 斑鳩。九段下にあった有名店(現在は市ヶ谷に移転)が、初めて出した支店がここなんだそうです。
 ちょうど今日から、東京ラーメンストリートの合同企画として、オリジナルの旨辛メニューを提供し始めたところですが、お腹の具合を心配しているときに辛いものを選ぶ気にはさすがになれない。基本メニューの中から、この東京ラーメンストリートの店舗でしか提供していない、濃厚東京らー麺をチョイス……たぶん、前に来たときもこれを注文してると思うんですが、データがないので解らない。
 スープは魚介豚骨。名前通り、確かに濃い。頑者や六厘舎が提供するタイプのつけ麺のスープを、ちょっと薄めただけでラーメンに用いているみたいな濃さ……そういや、前に来たときは、まだ透析を始める前で体調が整わず、この濃厚さがかなり堪えたような覚えがあります。ガツンときて口の中に残るけれど、お腹にはもたれない、という絶妙なバランスなんですが、それでも体調が悪いとかなり辛いと思う。
 麺はだいぶコシの強い細麺ストレート。これも私の好みとは違う、ただ、それこそつけ麺に使ってもいいくらい濃厚なこのスープには、絡みすぎてくどくなりそうな縮れ麺や柔らかな中太麺より、つけ麺の極太麺を歯応えそのまま細くしたようなこの麺が合っている。きちんと存在を主張するから、インパクトの強いスープにも負けてない。
 具材はチャーシューに長めのメンマ、半熟よりちょっと固めの玉子に海苔が2枚、そして近ごろは珍しくなりつつあるナルト。意外だったのはメンマです。メンマも各店で個性を出していて、時として味の印象が強すぎたり歯応えが強すぎたりするのですが、ここは固すぎず柔らかすぎず、そして味も適度で、その歯応えがいいアクセントとして機能している。むしろ、チャーシューがちょっと柔らかすぎて蕩けてしまっていることを思うと、麺やスープに匹敵するくらい存在感があります。ここほど「メンマ大事」と思う例はちょっと記憶にない。
 しかしチャーシューもホロホロと解れることで肉の旨味、脂の甘みをスープに加えてくれますし、スープに浸して相性のいい玉子と海苔の具合も抜群。さすが、名店と呼ばれるだけあって、すべてが巧く調和を保ってる。
 私が丼物に求めるのはこういう強さ、濃厚さではないので、この1杯のために通い詰める、というところまでは行きませんが、悩んだときの選択肢のひとつにはしたいお店です……体調が良ければ。

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