『鉄板少女アカネ!!』第1話

 神楽アカネ(堀北真希)は失踪した父、2年前に他界した母に代わって鉄板料理屋ちゆきを切り盛りしている。だが、そんな父・鉄馬の味を求めて店を訪れた日本料理界の重鎮・嵐山蒼龍(竜雷太)に味を否定されたことで、店は客足が絶えてしまう。加えて、食のテーマパークを計画する西豪寺エレナ(片瀬那奈)によって店舗が買収されていたことが発覚、立ち退きを迫られる羽目に。

 ……料理をテーマにしたファンタジーだと思わなきゃ腹が立つだけでした。自分の発言の影響力を考慮もせず軽率なことを口にする重鎮も、そのひと言で自分が楽しんでいた味を否定してあっさり店に来なくなる客ばかりという現実も。実際には、店の善し悪しって味だけじゃないでしょ。そのうえアカネの憧れの人・心太(塚本高史)は料理に文句をつけた翌日に詫びて、そのうえ店を借金から奪われてしまった女の子に「それでいいのかよ」と無責任なことを言い出す。こんな適当な大人ばかりではさすがに気分も悪くなろーというものです。

 が、割り切って観れば、それなりに楽しめます。熱血ものらしい要素はひととおり揃っているし、キャラは概ね立っている。方向性が解り易いのは、娯楽ドラマとして悪くない証拠です――そう翻ってみれば、周囲が馬鹿であればあるほど結末の爽快感も高まるわけで。

 堀北真希目当てで見始めたので、とりあえず彼女の出番が多ければ基本不満はなかったりするのですが――ごく冷静に論じれば、もっと伝法であったほうが活きるキャラクターなのに、彼女に根付いている優等生的な雰囲気がまだ邪魔をしているのが勿体ない。堀北真希自身の演技はだいぶ上達してますし、決め台詞がちゃんと用意されているので、あとは演出・脚本側の工夫だと思うんですが。何はともあれ、最後まで観ます。『クロサギ』でさえ耐え抜けたんですから大丈夫だ、たぶん。

 しかし美点、欠点含めてツッコミどころは多いよな。鉄板担いで戻るつもりなら車使えよ。その歌覚えづらいよ。ていうか作り始める前に無くなったそれを用意しろよ。或いは先に対策を考えろってば。

コメント

  1. きばやーし より:

    厚さ5センチもある鉄板を17歳の女の子が担げるわけないじゃんよ!! というような突っ込みは、きっとしてはいけないんですヨ。ちゅうか、あの特撮めいた決めポーズが最高(笑)

  2. tuckf より:

    先日、某氏と話していたときに、設定が日曜9時の枠ではなく昔の月曜ドラマランド――つまり8時台の雰囲気だ、というふうに言っていたのですが、あの決めポーズの作りを見ると正解だったよーに感じます。そういうもんだと思って見ましょう、っていうかなんできばやーしさんまで見てるんだ。

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