『モノノ怪』 のっぺらぼう 後編

 お蝶の関わった事件の背後にいる物の怪の正体を探るために、物の怪が繰り広げていた“芝居”を継続する。取りつぶしとなりかけたお家を再興する、という母の願いのために努力したお蝶を事件に導いた者はいったい誰なのか……?

 読めていましたけどこれは強烈だなあ。シリーズで確立した絢爛たる映像がそのまま見事に目くらましになっている。

 ただ、前回も思ったことですが、表現の奥行きに無頓着な人が観るとそうとうに意味不明な話になっているようで怖い。けっこう趣旨はストレートなのですけど、直接表現を極力避けた脚本と、やたら韜晦しまくる映像のために幻惑されてないでしょうか。これは観れば観るほど味わい甲斐があるエピソードだと思われます。

 時代物ならではの出来事を、いかにも現代的な価値観で処理してしまっている感が残っているのが少々気に掛かりますが、あくまで物の怪を切る、という趣向の決着として用意されているので、まあ良しとしましょう。冷静に考えればあのあとどうするんだ、と思うのですが、物の怪を切ることが使命の薬売りにそこまで決着をつける義務はない、と。しかしその辺、嘘をつく意志がないのはラストシーンに明白。やっぱりこのシリーズはいい。そしてクライマックスの迫力という点では、前後編と短めながら前話・海坊主に匹敵する仕上がりでした。

 来週からの新章は鵺。……また厄介なのに手をつけたなあ。でも心配せずに待ちます。

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