『弁護士・森江春策の裁判員法廷』

 芦辺拓さんお抱えの名探偵・森江春策を中村梅雀が演じた2時間ドラマ。ちゃんとリアルタイムで鑑賞してました。感想書きつつ、風呂場にワンセグテレビ持ち込んだりしつつ。

 梅雀版森江春策は原作における外見描写とはかなり異なるし、そもそも大阪弁ですらないのが気になりましたが、意外なほど違和感は覚えませんでした。一時期の、ちょっと美男子な方向に流れていった森江春策ではなく、『殺人喜劇の13人』からのちに新聞記者→弁護士と転身を図ったあたりの森江春策に雰囲気が似ているからかも知れません。妙に安心感がありました。

 ストーリーに如何にも2時間ドラマっぽい脚色がふんだんにありましたが、最終的な論理展開はさすがにしっかりしていて、その意味でも納得の出来。……まあ私がそう言えるのも、2時間ドラマにすると言うだけで予めかなりの点数をさっ引くようにしているからで、忠実に再現しているか、原作を超えるところまで行っているかと聞かれたらやはり違うんですが、でも2時間ドラマ特有のお約束に填め込まれたなかでは充分にいい仕上がりだと思います。

 当初いちばん吃驚したのは、事務所に新島ともからしき人物がおらず、角替和枝が登場していたこと。彼女がともか役だったらさすがにスタッフぶっ飛ばしに行きかねなかったところですが、違ったところとは言えちゃんと登場したので一安心。あのタイミングで出してきたということは、評判が良ければ続篇も制作する腹積もりなのでしょうが……はてさて。

 放送終了後、すぐに始まった『世界の車窓にて』を観て噴きだしてしまったのはここだけの話。仕方ないとはいえあのタイミングはどーなんだ。

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