『Dr.HOUSE Season2』第14話 浮気の代償

 ハウス医師のもとに運び込まれたのは、パーティの最中、突如意識を失い、数秒間の記憶を失ったのちに倒れた初老の男性。ハウス医師は性病の可能性が高いと判断するが、男は妻と別れてから交渉を持っていない、と言い張る。しかしそれは、別れた妻を忌み嫌っている娘に対する配慮から出た言葉で、実は離婚後に交渉を持っていたことを打ち明ける。事態は決着したかに見えたが、更なるトラブルがこの男性を待ち受けていた……

 実はこのエピソード、二段構えです。本当の戦い、そしてこのエピソードのユニークな部分はこのあと始まります。あとで観る人のために伏せておきますが、結果としてハウス医師のやることはいつも以上に無茶苦茶です。確かに、この条件なら普通の治療では躊躇する領域にも敢えて踏み込むぐらいしたほうがいいものなー。

 で、続く部分でハウス医師の口癖「人は嘘を吐く」を地で行くような展開となるわけですが、意外にもここでハウス医師はその台詞を漏らさない。それはいつもと治療の目的が違い、話す相手に配慮する部分が異なるからでしょう。シリーズを通して観ている人間にはずいぶん物言いがソフトになっているんですが、しかしそれでもある人物から「あそこまで不遜な物言いをして馘首になっていないんですから、きっと名医なんでしょう」と言われるほど、というのがハウス医師たる所以。

 相変わらず実際の現場の光景として見せられたらショックを受けたり誰かが怒り出しても不思議ではない成り行きながら、これもまた命を救う現場のひとつの側面であり、それを描く『Dr.HOUSE』の面白さ。今回、シリーズレギュラーたちの絡みはあまりありませんでしたが、それでも私は出色の1本だったと思います。……ただ、メイン・テーマに合わせたのでしょう、ある人が巻き添えみたいに痛烈な仕打ちを受けてますが、これも自業自得みたいなところがあるからなぁ……。

 さて、今夜も2本立てですが、放送開始は1時間ほど早いのでまだ楽そうです――もう完璧にリアルタイムで観る気になっている私。

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