“横溝正史と謎解き映画の悦楽2 本格推理作家の世界”を観てきた、パート2。

 現在、神保町シアターで行われている企画上映も3週目、明日からの1週間で終了となります。たくさん観たかったんですが、作業が滞ったり他の観たい作品との兼ね合いが取れなかったり、で未だ1本しか鑑賞できず。せめてこれだけは、と思っていた作品のひとつが本日で最後の上映となるので、やや強行的に出かけてきました。神保町シアターなら普段は自転車移動ですが、雲行きが若干不安なので、珍しく電車移動。JRだと最寄り駅が御茶ノ水になるので少し歩くんですが、まあこれくらいでちょうどいい。

 本日最後の回にて鑑賞したのは、この企画のメインである横溝正史原作、お馴染み金田一耕助シリーズですが、西田敏行が演じている、今となっては珍品に類する作品。銀行での毒殺事件の容疑者扱いされたあとに自殺した子爵の死を巡る因縁が巻き起こす惨劇に金田一が挑む悪魔が来りて笛を吹く』(東映初公開時配給)

 雰囲気は悪くない、のだけど色々と物足りない。原作において、特に印象深い仕掛けがひとつ、まるっきり無視されてしまっているのが最たるものですが、よくよく考えると、映画独自の脚色が動機の根っこをだいぶ破綻させているのです。金田一の推理のプロセスにあんまり触れないことで、その辺のアラが発覚しにくくしているようにも思えますが、それにしてもちょっと微妙。ただ、他の俳優とは一線を画する、妙に生命力のある金田一は、これはこれでけっこう魅力的だと思います。続かなかったのは、脚色の物足りなさや説明不足によるミステリとしてのバランスの悪さと……やっぱり市川崑×石坂浩二が定着させた金田一像を超えられなかったのが大きいんだろうな〜。

 映画館を出てみると、予想に反して雨が降る気配はない。ただ、家に帰って程なくして降ってきましたから、自転車だと到着前に濡れてしまった可能性が高いので、結果的には正しい判断だった模様。……しかしまあ、昨日以前に観に来ていれば、電車賃もかからなかったんだけど。

コメント

タイトルとURLをコピーしました