連休明け最初の1本。

 連休中はあんまり出かける気がしない……というより、諸々の事情により出かけるどころではなかったわけですが、何だかんだで映画鑑賞は先週の月曜日だけでした。きっかり1週間ぶりの本日、久々に映画館へ。目当てはもちろん、午前十時の映画祭7です。

 今コマの作品は、第二次世界大戦末頃あたりを背景に、政治活動に熱心な女性と、文筆に優れた才能を持った男性の、惹かれ合いながらもすれちがう想いを描いたロマンス追憶』(コロンビア映画初公開時配給)

 第1回午前十時の映画祭にて鑑賞して以来です。前回はフィルムでしたが今回はデジタル修復済、しかも4Kでの上映ですからさぞかし美しい画面なのだろう、と期待したのですが……正直、そんなに恩恵は感じませんでした。フィルムの風合いを留めた修復を施してしまったせいなのか、4Kの精密さが実感しにくかったらしい。

 映画自体はやっぱり名作。主人公たちに派手な事件こそ起こらないものの、時代背景と絡み合い、強く惹かれ合いながらどうしても価値観を共有できないジレンマに苦しむふたりの姿を、穏やかながら情感豊かなタッチで描き出す。安易な二元論で綴られない戦時の価値観や、ハリウッドを動揺させた“赤狩り”事件をふたりの関係の変化に絡めることで、ある意味感情に正直であるが故にどこか恣意的にも見える流れに説得力を与えているのもミソ。最後の会話が醸し出す独特の情感まで、味わい深い名品です。

 鑑賞後は、空模様が少々怪しかったので、ちょこっとだけ買い物をしたあと、食事はせずに帰宅して、残っていた冷凍の鍋焼きうどんで昼食を済ませました……いつもとは違うコンビニで母が買ってきたものなんですが、妙に味が薄かったな。

コメント

タイトルとURLをコピーしました