『地獄少女 二籠』第二話 うたかた

 行方をくらましてしまった妹・スミレを捜すため、両親と共にビラ配りをしていた少女・弥生。ある晩、妹の部屋に奇妙な気配を感じて訪れると、自然とパソコンが起動していた――どうやら弥生は無意識のうちに地獄通信にアクセスしていたようなのだが、それは何故か。既に死んだスミレの意志が働いたのか、ならばいったい誰を呪おうとしているのか……?

 珍しく三人組がまともに動いている回……なんですか、こいつら何百年も一緒にやっててお互いの能力を把握してないんかい! その犬が手懸かりを握っていると何で解った?! そしてなんでニンジンを囓ってるんだ骨女?!

 今回も、狙いは解るのですが、それをやっちゃ駄目だろ、という話です。対象の名前が解らない状態でアクセスして入力できるのでは本来の定義が崩れるだろう、それ以前に呪う当人が地獄通信をよく知らない、そもそも呪う相手がいるのかいないのか解らない状態でアクセスできるのでは完全に意味がない。いつも以上に振るっている地獄コントで思わず許してしまいそうになりましたが、やっぱりストーリーの出来は酷すぎます。そもそもこの話の流れでは、失踪した少女の姉という視点自体があんまり意味を持たなくなってしまうではないかー。

 そしてごくまともに論じれば、長い間失踪している肉親を捜している人々、というのは、宙ぶらりんでいることよりも結論が出ることのほうをまず望みます。捜している人が見つからない、そのことを恨む対象もない、というのが果たしていい決着なのかは極めて微妙。そうしてはいけない、とは言いませんが、それだけネガティヴな印象を残す結末を導きたいのなら、それ相応の心理的伏線が必要です。少なくとも、この脚本の出来では到底出来ていると言い難い。

 第1話は構成としては整っていたので、これなら少しはましかなー、と期待した私がバカでした。やっぱり基本は絵を堪能するのみ、話はひたすらツッコむつもりで鑑賞するわ。

コメント

  1. 冬野 より:

    毎週土曜22:28になるとアップされる深川通信ですか(´Д`)

  2. tuckf より:

    えー期待してたくせにー。
    ……というのは冗談として、ツッコミ主体の感想は観ながらでもスラスラ書けるらしいので、気づけばEDが終わった頃にはもーアップできる状態になっているのです。映画感想には手間取ることが多いのに。

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