『トリハダ5〜夜ふかしのあなたにゾクッとする話を』

 改変期ぐらいにときどき深夜に放送されている、怪奇現象を含まない恐怖のドラマシリーズ、昨晩放送されることに早い段階で気づいて、ちょっと気合いを入れて鑑賞。

 このシリーズの貴重なところは、作り的に絶対にゴールデン・タイムではあり得ない方向性を守っていることです。ごく低予算の、セットではなくロケ中心で行われた撮影。音も台詞も最小限に絞った静かでじわじわと沁みてくる演出。これが深夜にひっそりと放送されているから、更に恐怖が増しているわけです。密かに人気があるからゴールデンへ、などとやってもたぶん受けないでしょう。深夜の特別番組だからこそ価値がある。

 ……と、意義ばっかり語っているのは、今回出来がいまいちだなー、と感じてしまったからに他ならないんですが。ほとんど結末が読めてしまったのです。『排除された弱者の論理』のように、読めることを前提として、予想通りに話が運ぶからこそ厭、というエピソードはともかく、やっぱりサプライズが利いてこそ意味のある話についてはもうちょっと工夫が欲しかったところ。

 このシリーズは毎回、谷村美月が演じるパートが他のエピソードの合間に挟まれて、最後に全体を締める、という構成になっているのも特徴のひとつです。今回はその流れも読めたものの、他のエピソードとの繋げ方はちょっと意表を衝かれました――但し、他のエピソードの展開が、前にやった話と似通っていたため、衝撃が軽減されてしまったように思います。

 深夜にこういう、ちゃんと創意を感じさせるドラマをやってくれている、それだけでも嬉しいので今後も継続を望んでいるのですが、もう少しばかり衝撃が欲しかった。けっきょく、私が初めてこの番組の存在を知ったとき、最初に観たエピソードが未だに最も鮮烈に記憶に残っており、どーにかあれを超えてくれないものか、と願っているのですが……。ちなみにそれは第3回、冒頭のエピソードです。

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