Wiiソフト『恐怖体感 呪怨』先行恐怖体感イベントat代々木

 試しに応募してみたイベント参加権が当たったので、本日の映画鑑賞はなし。午前中、毎度ながら新耳袋トークライブのチケット購入に挑戦、私は玉砕しましたが、一緒に参加している某氏は無事に入手できたので、参加確定。しかし、電話で確保の連絡を頂戴したあと、でも試しにとパソコンから販売ページにアクセスしてみたら、既に予定数終了――発売からたった2分で。ああもう、どんどんすごいことになっていく。

 夕方、試写会のときにたびたび引っ張り出している某氏と合流して、代々木へ。ちょっと早く着きすぎたので、近すぎるのをいいことに新宿の紀伊国屋に足を伸ばし、時間を潰してから会場入り。

 というわけで本題です。

『恐怖体感 呪怨』ロゴ

(C)2009 AQ INTERACTIVE INC.


 今年は、清水崇監督による『呪怨』がオリジナルビデオとして発表されてからちょうど10年にあたり、それを記念して映画の新作『呪怨 白い老女』『呪怨 黒い少女』と、このゲーム版『恐怖体感 呪怨』が夏にリリースされることになりました。

 今回催されたのは、このゲーム版の先行体感というもの。名前だけだといまいちイメージ出来なかったのですが、要はゲーム版の一部を先行して遊んでもらいたい、という趣旨でした。まあ、そりゃ当然よね――内心、佐伯家の建物の一部が再現されてんじゃないか、と期待してたんですが、さすがに無茶だ。

廃工場探索中。

(C)2009 AQ INTERACTIVE INC.

 まずはゲーム版に新作劇場版のプロモーション映像を見せられて、それから趣旨、およびゲームの遊び方の説明。対応ハードはWiiなので、あのリモコンを懐中電灯に見立て、暗いステージの中を照らしながら探索していく、というシンプルな作りです。相手は物理現象無視、閉じ込めるのもおびき出すのも自由自在の伽椰子さんですから、何か理由があってうろついていると、突然閉じ込められることがある。そこを、たとえば落ちている鍵を拾い、或いは配電盤のスイッチを入れる、などして移動し、ステージを抜け出すことが出来ればクリア、という流れになっているわけです。

 製品版では幾つかのステージから選択して遊ぶことが出来るそうですが、今回は廃工場だけが遊べる仕様になってました。ヘッドフォンを着け、ご丁寧にも照明を落としたなか、ゲームスタート。

 もう『呪怨』は作らない、と言っていたはずの清水監督ですが、さすがに記念企画ということもあって、劇場新作は無論、このゲーム版もきちんと監修として参加されているらしい。なので、見事に映画の雰囲気を再現しています。まずステージ冒頭、黒画面で片隅に“明穂”というその場面でのプレイヤーキャラらしき名前が表示されるところからして原作通り。そのあと、テロップにてシチュエーションが説明される。散歩中、飼い犬が廃工場に入り込んでいって……という状況。

扉の向こうから俊雄くん。

(C)2009 AQ INTERACTIVE INC.

 ここからプレイヤーの出番です。暗い中を、懐中電灯であちこち照らし、手探りで進んでいく。

 逃げこんだ犬の鳴き声も聞こえますが、ヘッドフォンからは謎の音もしばしば聞こえてくる。どうやらライフラインは生きているようで、ポールランプや非常口のライトが明滅する音も響いている。が、あり得ない方向から足音が聞こえてきたり、落ち着かない。

 奥に進んでいくと、いよいよ本格的に変事が起きはじめる。扉を開けると、真下から蒼白い顔をした子供――お馴染みの俊雄くんが出没する。こっちも吃驚しますが、プレイヤーキャラも律儀に驚いて跳ねのいてくれます。しかしこっちは犬を捜しているし、別のドアは内側のノブがないので開けられないので、とにかく奥へ進むしかない。恐る恐るもう一度開けると、今度は誰もいない。ホッとしつつ、次の予感に怯えながら先に進みます。

 進めば進むほど、怪奇現象が激しいものになっていく。無造作に並べられた机の上を、実態のない何かが駆け抜けていき、足音と足跡を残して消える。新しい扉を開けると、向こうから手首を掴まれる。懐中電灯は電池がないと照らせない、というわけでところどころに落ちている電池も拾わないとえらいことになる――いったいどんなえらいことなのかは、無くなるところまで試せなかったので不明――ので、それらしき光を目にして向かっていったら、足許から何かが顔を出したー!

伽椰子さん登場。

(C)2009 AQ INTERACTIVE INC.

 ……といった具合に、雰囲気だけでもけっこう不気味なところへ、不意をついてあの母子が現れる。まさに『呪怨』の世界を自分で探索している感じです。『バイオハザード』と違うのは、あちらは行動がある程度現実の物理法則に縛られているので、姿や気配を確認したら対処も覚悟も出来ますが、こいつは予測は出来ても登場の仕方までは想像は不可能です。そういう状況での探索なので、気配も怖ければ、実際に現れた瞬間も充分に怖い。

 まあ私は清水監督の『呪怨』をぜんぶ観ていて傾向は理解してますし、実はリモコンを握っていたのが自分ではなかったということもあってそんなに吃驚しない――むしろ時々笑ってしまったくらいなんですが、実際にプレイしていた某氏はけっこう怖かったようです。かくいう私も、自分でやっていたらけっこうびびっていたでしょう。ひとりで遊ぶなら尚更だ。

 このゲームは言ってみれば、ご家庭で遊べる超本物志向の“お化け屋敷”です。一般のホラーゲームは何とか敵と戦ったり避けたりする方法がありますが、これはほとんど打つ手がない。遊園地などのお化け屋敷は科学技術の制約を受けますが、こちらは“本当に呪われない”というだけで、出没の仕方はまったく現実に囚われていない。プレイヤーは常識を超えた相手の出方に怯えつつ、ただ脱出を願うのみ。従来のホラーゲームの様式に則っているようでいて、けっこう新しい手触りだと思います。

 本日のイベントはこんな感じで、ブログなどで紹介してもらうことを念頭において開催されたようで、招待状にはカメラ撮影可、と記されていました。ふだん映画感想に添える写真はiPhoneで撮っている私ですが、それならば、と本日は親から高画素のデジタルカメラを借りて持参していきました。当然、カメラとリモコンは同時に持てないので、プレイヤーキャラの操作は同行した某氏にお願いしたわけです。

 ――が、迂闊にも知らなかったのですが、某氏は実は、こーいうゲームが苦手だったらしい。『バイオハザード』の類でも、何かヤバいことが起きそうな場面になると、コントローラーを置いて呼吸を整え、覚悟してから進むのが普通だそうで、そう言われてみれば今日も何度かまごついていた。Wiiを所有している某氏によれば、主催者の設定したモニターとの距離が近かったせいもあり、時々センサーの反応が悪いところがあって、尚更動きづらかったらしい。そんなこんなで、首と肩がそうとう凝ったそうです。

 斯様に苦労をおかけしたというのに、私の撮った写真は生憎、ほとんど使い物になりませんでした。いままで使ったことのないデジカメだったのと、自分で操作しないまでも遊ぶ感覚だけは味わっておこうと、カメラの液晶画面よりもテレビモニターを観るようにしてシャッターを押していたため、ほとんどがぶれている。露光が長すぎて、発光物の軌跡しか解らないようなものも多かった。

 すべてチェックした結果、辛うじて見られる仕上がりだったのは、テストプレイ終了後、場内が明るくなった頃合いに撮した、この1枚だけでした。

結果報告。

 ……正直、すまんかった。

 発売は、amazonの商品ページによれば7月30日のようですが、夏頃に遊ぶには最適のゲームでしょう。私はWiiを持っていないのですが、再現性が優れているので、本気でこれだけのためにWiiの購入を検討してます――いや、バーチャルコンソールでリリースされている古いゲームにも興味はあるんだけど。

恐怖体感 呪怨 - Wii

恐怖体感 呪怨 – Wii

※このエントリーで使用した画像は、深川が撮影した1枚を除いて、主催者側から提供されたキットを、若干縮小したものです。

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