『怪談新耳袋殴り込み!』殴り込み生中継atニコニコ生放送。

 来週から新作『東海道編』『北海道編』がそれぞれ劇場公開され、直後にDVDリリースが予定されている『怪談新耳袋殴り込み!』。それらに先駆け、20日の22時30分からニコニコ生放送にて、昨年の劇場版『関東編』本篇の無料放送のあと、関東某所にある心霊スポットにて行われる殴り込みの様子を生で放送する、というイベントが行われました。ニコ生は、無料でも参加出来るのですが、プレミアム会員が殺到した場合、そちらに席が奪われてしまうという制約があるため……実質このためだけにプレミアム会員に登録してしまいました。ま、まあ、北野誠氏の『おまえら行くな。』シリーズも月一で生放送しているし、そっちの分も含めて、月525円くらいなら払ってもいいかぁー! という気分で。

 まずは『関東編』。こちとら第1巻から、どころか発端となった廃ホテル潜入の様子を某イベントで最初に見せられたぐらい初期からの観客なので、怖さよりは笑い、或いはときどき見せる検証が見所なのは解っているのですが、どうもニコ生の観客は、夏に連日開催されるホラー映画上映の第1弾、という意識で来ているひとが多かったようで、最初のうちは「これはホラーか」「ぜんぜん面白くない」といったコメントがほとんど。話が進むに従って、要領が解ってきた観客が愉しみ始めたのが解りましたが、改めてこのシリーズは初心者には敷居が高いのかも。なんでこれを第1弾に持ってきた……って、劇場版に合わせてくれたんだろうねきっと。

 微妙な空気のまま、正午より第2部スタート。折からの雨で、イヤでも殴り込み先である、かつて精肉工場として用いられ、現在は映画などの撮影に貸し出されているという施設に入らねばならない、という悪条件のなか、ギンティ小林以下、いつもの面々が登場……ただ、田野辺キャップはいなかった。あとで、突発的な事情で参加が出来なくなった、と言っていましたが、大丈夫だったんだろうか。

 第2部になると、劇場版上映中は文句の多かったコメントの人々もノリが解ってきたようで、肝心のミッションを前にまごつき、延々とジャンケンを繰り返す面々を煽ったり、完全に弱ってしまったゲストを気遣ったり、と妙な一体感のなか進行。カメラのナイトビジョンを設定せずに光の射さない場所に入ってしまったため真っ黒のままだったり、例によって参加者の悲鳴しか聞こえないような状況もあったりしましたが、その臨場感がなかなかに愉しい。

 一方で、細かく発見される異常がいちいち気にかかる。もともと外は雨降り、撮影に用いられているとは言い条、老朽化もしているはずなので、恐らく雨漏りもあるのでしょうが、そのなかに女性の声らしきものも混ざっているように感じる。無線で電波を飛ばしているため、ときどき回線が繋がりにくくなる、とアナウンスはありましたが、それにしても時々生じるノイズが妙に気持ち悪い。私は観逃しましたが、ギンティ氏の顔が血染めに見えた瞬間もあったそうです。

 如何せん、参加者は終始怖がりっぱなしで、あちこち段取りの悪さも窺えましたが、しかしそれだけにガチンコの空気が劇場版よりも遥かに濃密に伝わる。おっさんがひたすら動揺しパニクるさまの愉しさも次第に理解出来たようで、コメントも最後にはけっこう暖かな印象で終了。……もしかして、殴り込みはこのスタイルが合っているのかも知れません。

 前述した現象のほか、出演者だけが感じた異変もあったようで、事後に映像の検証がもう一段階必要でしょうが、偽りなしでやっていることを証明する人間を大量に増やせるこのスタイルは、今後も試してみていいかも。少なくとも私は、また行われるなら是非参加する。

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