日本のようなどこかの話。

 相変わらず観たい映画はいっぱいあります。ぜんぶ観るのは無理でも、出来る範囲で押さえないと、あとで後悔する羽目になる。そういうわけで今日は是が非でも1本は観ておくべし、と午後からお出かけ。いま観たい映画のなかでどれか一番気になるか、と自分に問うたら、答はけっこう簡単に出たので、あとは上映時間の兼ね合いと、年会費の支払いの都合もあったので、バイクにてユナイテッド・シネマ豊洲へと赴きました……実のところ、今年はここでプリキュアしか観てない、と気づいて、申し訳ない気分になった、というのもあったりする。

 鑑賞したのは、『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソン監督最新作、日本の文化をモチーフに、疫病によって隔離された島から脱出するため、人間の少年とともに奮闘する犬たちの姿をストップモーションアニメーションの手法で描いた犬ヶ島(字幕)』(20世紀フォックス配給)

 ……もう、素敵すぎて、途中で「これ、ずっと観てたいな〜」とさえ思ったほどでした。ウェス・アンダーソン監督らしい個性的なヴィジュアルで描き出された、風変わりだけど愛情を感じる日本の描写。シンプルだけど味わい深い構図のなかで、犬らしい犬たちが自分たちの意志でもって勇躍する。展開も解決も非現実的といえばそうなんですが、意志と行動、決着がうまく連携し合っていて、とても心地好い。何がスゴいって、悪党もいるんですが、作品全体の手触りにイヤな部分がほとんどない、ということ。まあ、筋金入りの犬嫌いには耐えられないとは思いますけど、観ていて気持ちのいい作品でした。ウェス・アンダーソン監督作ではいちばん好き、と断言します。

 豊洲まで出向いたときは、時間の余裕があればとりあえず同じ建物にある書店に立ち寄るのが常です。目当てがあったので、今日も例に漏れず寄り道していったのですが……発見できず。改装で売り場が縮小された影響か、だいぶ品揃えが悪くなっている気がします。基本、本店のほうを使うしかないか……。

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