レンタルDVD鑑賞日記その691。

 昨年10月リリースの『Not Found 40 -ネットから削除された禁断動画-』を鑑賞。整備工場での惨劇を記録した“タイヤ爆弾”、AD杉本の不審な行動に古賀Dがある疑いを抱く“占い師の言うとおり”、不可解な出来事に悩まされる家族について調査するうちにスタッフをも異変が襲う前後篇“ある街を襲う怪奇現象の謎”など全6篇を収録。
 このシリーズでは比較的レベルの高い部類。シリーズの基本要素はすべて押さえて、かつその中でも出来がいい……というか、インパクトの強い内容。
 もはや恒例となった感のあるAD杉本の奇行を追う“占い師の言うとおり”は、やっぱり茶番ではあるんですが、趣向としては面白かった。なにが面白いって、このシリーズについて他のホラー・ドキュメンタリーを扱うひとびとがどう思ってるのか、古賀Dなりの認識を示してること――確かにそういうこともあり得るかも知れない、と思わせておいてのあのオチ、というのは、しょーもないですがコントとしては優秀。悔しいけれど笑ってしまった。しかもここで映像のチェックをするくだりがあって、「テロップの誤字脱字を指摘されるので注意しよう」と言った矢先に、続くエピソードで“宅配業者の復”とやらしてる、という手の込みよう。もはや狙っているとしか思えない。
 前後篇で組まれたエピソードも、内容的にはよくある都市伝説の類型に過ぎないんですが、それを映像のかたちで記録する、というのが、事実でもフェイクでも面白い。スタッフ自身が捉えた怪奇現象の見せ方が強引でしたし、もうちょっと掘り下げても良かったのでは、という気もしますが、展開としては興味深い。
 相変わらず、ツッコミどころはあちこちありますし、怪異や事件を捉えた部分も色々と微妙な出来映えではあるけれど、それでもある程度の完成度を保っているので、珍しく素直に楽しめました。

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