第28回東京03単独公演「満更じゃないから」追加公演 9月5日、オンライン配信。

 今日まで開催されていた東京03単独公演、私は昨年と同様、きのうのライブ配信にて鑑賞しました。
 開場が今年オープンしたばかりのShibuya LOVEZという劇場で、そこを訪れてみたい気持ちはあったのですが、なんかバタついているあいだに、チケットを確保する機会を失っていました。
 ただ、今年はわざわざ生で観る必要はなかったかも知れません。というのも、例年、追加公演ではゲストを招いたオマケの演目が用意されるのですが、今年は発表がなかった。そして配信のうえでも、エンディングテーマのあとにトークもない、最後に3人が壇上に並んで「ありがとうございました」と頭を下げる、通常の公演と同じ締めくくりでした。だったら、他の公演で観られなかった人に譲る、という意味でも、ライブで観て正解だったかも……でも劇場は眺めてみたかったなー……。

 内容的には概ね一緒だったため、あんまり書き留める感想もないのですが、いちおう簡単にまとめておきます。
 今日からアーカイヴの配信が始まり、また来年には映像ソフトもリリースされるはずで、そちらまでネタを知りたくない、という方のために、いつも通り念のため、多めに改行を挟んでから記します。
 間埋めついでに、これまでに会場に行ったり、配信で鑑賞したりしたときの感想を並べておきます。ファンとしてはかなり後発だと思いますが、けっこう観たなあ……。
第19回東京03単独公演「自己泥酔」追加公演(ライブビューイング)
東京03 FROLIC A HOLIC「何が格好いいのか、まだ分からない。」
第20回東京03単独公演「不自然体」
第20回東京03単独公演「不自然体」追加公演(ライブビューイング)
バナナマン×東京03『handmade works 2019』(ライブビューイング)
第21回東京03単独公演「人間味風」
第21回東京03単独公演「人間味風」追加公演(ライブビューイング)
東京、練馬でジェントルなLive Vol.2
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第22回東京03単独公演「ヤな塩梅」
第23回東京03単独公演「ヤな因果」
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第24回東京03単独公演「ヤな覚悟」
第24回東京03単独公演「ヤな覚悟」追加公演(配信鑑賞)
東京03 FROLIC A HOLIC feat. Creepy Nuts in 日本武道館 なんと括っていいか、まだ分からない 3月4日公演
第25回東京03単独公演「寄り添って割食って」
第25回東京03単独公演「寄り添って割食って」追加公演
東京03 20周年記念BEST LIVE「東京0320」
第26回東京03単独公演「腹割って腹立った」
第26回東京03単独公演「腹割って腹立った」追加公演(配信鑑賞)
第27回東京03単独公演「とりあえず謝れず」
第27回東京03単独公演「とりあえず謝れず」追加公演(配信鑑賞)
第28回東京03単独公演「満更じゃないから」

新国立劇場エントランス部分に掲示された『第28回東京03単独公演「満更じゃないから」』ポスター。5月12日撮影。
新国立劇場エントランス部分に掲示された『第28回東京03単独公演「満更じゃないから」』ポスター。5月12日撮影。






























 今回の公演、最初の東京公演で鑑賞したときから、もうほとんど仕上がってる、と感じていましたが、ざっと振り返った印象では、追加公演の段階になってもそこまで大きな変化はなく、やっぱりはじめから完成度は高かったのでしょう。
 そうは言いつつも、随所で膨らんでそうなところはある。冒頭の《それぞれの意見》は台詞のタイミングが細かく調整されていた気がしますし、2本目《出会い》の終盤は記憶より過剰になってた気がします。
 確実に過剰になってた、と思うのは5本目の《終演後》です。そもそも初見のときも、舞台をやっていて常々思っていたことなんだろうなー、と察してましたけど、その感情をここぞとばかりに剥き出しにしたくだりは最高でした。そりゃあ、舞台上にいる人ほど気になって仕方ないよね。
 改めて鑑賞して思うのは、もともと日常にあるちょっとした引っかかりをうまく拡げてコントとして昇華するのが巧みなトリオでした(ネタ書いているのはほぼ飯塚さんだけど)が、歳を重ねるに従って、その技術だけでなく着眼点も水準が高くなってる、ということです。
 その意味で秀逸なのは《気が利く店員》と6本目《義理の父》だと思う。とりわけ後者です。
 前者は明らかに、コントとして過剰に仕上げているけれど、《義理の父》はそのまんま普通に、街のどこかで繰り広げられても不思議のない状況です。しかしいずれも、成熟した眼差しであればこそ気づく違和感を巧く突いている。《気が利く店員》の角田さんみたいな人はそうそういないけれど、《義理の父》の角田さんは実在しそうだし、それに気づいてしまった義理の息子役の飯塚さんの反応はそりゃあ、ああなる。もう新入社員とかコンパとかはなかなかネタとして演じづらいけれど、この着眼点、切り口はまだまだ追求できるし、東京03の経験値があればこそ、だと思う。
 幕間映像やOP・EDの歌部分はVTRなので当然、これと言って変更はなし。しかし、筋を知って観ると、改めてよく組み立てられた内容だと思います。しばしばやっていたような、大トリのネタに繋げていく形ではなく、幕間映像だけで成立するストーリーになってますが、ちゃんとライブで演じられているネタの要素を採り入れて笑いを誘いつつ、それが幕間のドラマにおける伏線、仕掛けとして機能するようになっている。最初の幕間映像で亡くなった主人公・角田さんの妻の真意が解る部分と、それを踏まえての決然とした角田さんの演技は、けっこうぐっと来るものがあります。で、そのうえで急転直下のあのオチがあるから利いている。個人的には、幕間映像連作でもかなり好きな仕上がりでした。
 オークラ脚本による大トリ《正しいという名の暴力》も、たぶん大筋にはあまり手は加わっていないけれど、感情的に起伏の大きい箇所は過剰になっている。あくまで私の印象ですが、終盤がより粒立てられている気がしました。たぶん、表現のメリハリなどはしっかり改善された結果なのでしょう。
 3人が壇上で挨拶するまで、追加公演お馴染みのオマケがあるものと思いこんでいたため、正直に言えば拍子抜けの感はありましたが、仕上がりには満足。初期のライブ配信でしばしば感じた、画質の不安定さもなく、ほぼ映像ソフト同等のクオリティで鑑賞出来たのも嬉しかった――尤もこれは、今回、屋内のWi-Fiを介してテレビで観たのではなく、有線LANで繋がったパソコンで鑑賞したのが幸いしたのかも知れませんけど。
 本日からしばらく、アーカイヴでも鑑賞出来るので、期間中にあと1、2回は楽しませてもらおうかと思ってます。

 それにしても、追加公演が始まったときに飯塚さんがXに投稿した写真は笑いましたし、個人的にはだいぶ興奮しました。

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