ジュニアではなくシニアです。

 本日の映画鑑賞はTOHOシネマズ日比谷です――彩りが少なくてあんまし好きではないんですが、今回のはイベント上映なので、他の劇場では無理だったのだ。
 先週時点の天気予報では、電車移動を覚悟していた。しかし、台風があっさりと温帯低気圧に変わり、関東への影響が減ったせいか、曇り空ながら雨の気配は薄い。俄雨の可能性を疑いながらも、久々にバイクを出すことにしました。幸いに駐車場も最安値のところが空いていたので、スムーズに現地着。
 鑑賞したのは、『アイアンマン』タイトルロールのあのひとの父親ロバート…ダウニー・シニアの監督作品、1969年に発表され、答辞の広告業界を痛烈に諷刺した内容で現地では大ヒットとなりながら日本では未公開だったパトニー・スウォープ』(RIPPLE V配給)。ロードショーは今月22日からですが、監督の一周忌である今日に先行特別上映が実施されたので、せっかくなのでこの機に観てきました。
 大ヒットした、というのが不思議なほどシュールでブッ飛んだ作品。恐らく、この作品をほんとうに理解するためには、1960年代末のアメリカにおける文化についての理解を深くする必要があると思う。しかし、そういう知識がない私でも、この作品の皮肉、諷刺はなんとなく察せられる。一種の事なかれ主義がもたらす逆転が、平等ではなく新たな差別を生み出す。理想が理想として実現できない、というのを、コメディ的な表現で痛烈に描いている。
 本篇はモノトーンなのに、劇中で登場するCMはあえてカラーにしており、そのアヴァンギャルドな映像を鮮烈に見せつけてくる。ストーリーとしては決して筋が通っているわけではなく、散漫になりがちなのに不思議と惹きつけられる、ちょっと類型の思いつかない作品でした。当時、日本では公開されなかったのもなんとなく頷ける一方で、観る側の懐が深くなったいまならば公開する価値がある、と思います。
 ちなみに鑑賞したのはスクリーン13。もともとは《日比谷スカラ座2》として運営、のちに《日比谷みゆき座》の名称を継いでいたスクリーンです。TOHOシネマズ日比谷に吸収され、リニューアルされた際、同じフロアの旧スカラ座現スクリーン12の佇まいがあまりにも前とおんなじで、「もしかして旧みゆき座もそのまんま……?」という予感がして避けていました……なにせ、ここで観た『トランスフォーマー/ロストエイジ』があまりにも観づらかったので。しかし、実際にはスクリーンは変更していたそうで、映像的には問題ありませんでした。構成は縦長のまんまなので、後方だと観づらい気はしましたが。

 鑑賞後、まずは日比谷しまね館へ。酒林堂チャンネルの月イチ配信イベントのお供に呑むお酒を物色してきました。
 その後、久しぶりにガード下のうどん店に立ち寄って、カレーうどんをいただいてきました。物価高騰の影響で、更に値段が上がってましたが、それでもここは充分安い。夏ということで、冷やしカレーうどんなんてのも提供されてましたが、私はあえて熱いほうを注文。軽く汗をかくぐらいのほうが、あとは涼しくていいのですよ。

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