これぞ本格時代劇。

 実は、きょうの映画は、昨晩まで観るかどうか迷っていたのです。なにせ火曜日の『フェイブルマンズ』よりも更に早い朝9時スタート。いつもとおんなじペースで生活していると、絶対に間に合う、という自信はない……朝ドラ『舞いあがれ!』も佳境なのに、リアルタイムで観てられなくなるし。
 日付を跨ぎ、当日になったところで、間に合わなきゃそのときだ、と腹を括り、チケットを確保しようとしたのですが、訪れる予定の丸の内ピカデリーのオンラインチケットはちょうどメンテナンスの時間で販売を休止している。再開は、朝8時――これで却って開き直りました。寝坊したなら、そもそもチケットを取ってないので断念するか、別の映画を観ればいい。間に合うなら、劇場の窓口でチケットを買って入場すればいいのです。
 開き直ると、却って想定通りに動けてしまうもので、朝きっちりと早起きし、朝ドラが始まる頃には身支度は済んでしまった。冒頭だけ眺めてから、バイクにてお出かけ。目的地は丸の内ピカデリー、この界隈にバイクで来るときはまず確認する駐車場も空きがあって、首尾よく上映時間よりだいぶ早く到着。ものすご~く久しぶりに窓口、というか今日日はもう自動券売機ですが、そこで直に座席を指定、支払をして無事に入場。
 鑑賞したのは、池波正太郎生誕100年記念を銘打って製作された2部作の第1弾、針を用いて人を仕留める暗殺者のドラマを描く時代劇仕掛人・藤枝梅安』(AEON ENTERTAINMENT配給)
 最近、父と交流の合った方々と続けてお会いしたとき、やたらとこれを薦められたのです。本格派の時代劇にちょっと飢えていたこともあり、私自身も関心があったのですが、なにせ上映館も回数も、私の行動範囲内では少ない。そんななか、丸の内ピカデリーで今週中は朝9時からのひと枠だけ確保されていることに気づいた。来週からは、私にはあんまり都合の良くない時間に絞られてしまうようなので、それゆえどーしても今日観ておきたかったわけです。
 実に腰の入った時代劇でした。
 本質的には勧善懲悪、しかしそこに清濁併せ呑むような複雑さもあって、ドラマとしての奥行きも豊か。殺陣や暗殺の趣向はもちろん、濡れ場まで網羅した充実ぶりで、娯楽作品として優秀。
 梅安役の豊川悦司に朋友役の片岡愛之助、狙われる悪女に天海祐希、非道な武士役に板尾創路などなど、やたら風格のあるキャストで隅々まで彩られている贅沢さも至福。王道だけど重厚な、まさしく観たかったタイプの時代劇でした。エンドロールあとに、ほどなく公開される第2作への導入を露骨に添えてきますが、この公開間隔の短さならアリだと思う。ちゃんと続篇も観ますわ。
 パンフレットは1500円と、全体に値上がりしつつあるなかでもだいぶ高めですが、内容は続篇とひとまとめになっているので、ちょっとお得感がある……が、豊川悦司以外のインタビュー記事などがQRコードで読みこんだ先にあるのがやや納得いかない。そのぶん写真は豊富ですが、なんとな~く釈然としないのでした。

 映画鑑賞ののちは、久しぶりにガード下でカレーうどんを食べて帰ろう、と思っていました。しかし、映画が始まるのが早すぎて、どうもまだ開店時間ではないらしい。仕込みをしている様子はあっても、カウンターの座席がぜんぶカウンター上に乗った状態なのです。ウロウロして時間潰しする気分ではなく、悩んだ末、つじ田のつけ麺のテイクアウトを電話で注文、途中でピックアップして帰りました。色々あって、店員さんに完全に覚えられてしまったのがちと気恥ずかしい……。

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