スケジュールの都合により、年内、映画鑑賞に行けるのは今日まで。なので、出かけることは決めていましたし、作品も大体絞り込んでいた。劇場も、ものがアニメなので、TOHOシネマズ上野を本命にしてたのです――まさか、朝一番の回がないとは思いませんでしたが。
しかし上野ならば、いつも夕食を摂っている時間までに充分帰ることの出来る枠があった。そういうわけで、午前中はいつも通り『Fit Boxing 2』と『リングフィット アドベンチャー』をこなし、申し訳程度に窓拭きを手伝ったりして、仮眠ののち外が薄暗くなってからお出かけ。
色々あった2020年最後に鑑賞した映画は、実写映画化もされた田辺聖子の傑作恋愛小説を、『ノラガミ』のタムラコータロー監督、中川大志&清原果耶声の主演で、現代を舞台にアニメ化した『ジョゼと虎と魚たち(2020)』(松竹/KADOKAWA配給)。
もともと最後に観る予定だった『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』を前倒しにしたため、順番の入れ換えでこれを最後に持ってきた。なので、きょう観ることはもう先週中には決定してたのですが、いざチケットを押さえたあとで、原作および実写版と比較してぬるい、といったような評を眼にしてしまい、やや戦々恐々としてました。
でも実際に観ての印象は、非常に良かった。世間の不寛容を怖れて外出も出来ない序盤と、社会に出ることを迫られる中盤以降の、障害者に関する実感的な描写。そこに動きをもたらす人間関係の変化や体験が、アニメという表現手法ともうまく馴染んで、厳しくも優しい世界観が構築されてる。正直、恐らくアニメ独自と思われるオリジナル展開の終盤は、イベントがみんな定番のものばかりなんですが、それぞれきちんと誠実に描いているので快い。
純粋にジョゼが可愛いし、背景含めて絵のクオリティも高いし、アニメ映画としてとても優秀。直前で不安にさせられましたが、今年のトリを飾るのにいい1本だったと思います。
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[…] 英題:“Josse, the Tiger and Fish” / 原作:田辺聖子 / 監督:タムラコータロー / […]