爆笑問題withタイタンシネマライブ#78 at TOHOシネマズ日比谷。

 もう日付が変わってしまいましたが、26日の映画鑑賞ののち、夕食を挟んで、2ヶ月にいちどのお楽しみ、爆笑問題withタイタンシネマライブ#78です。……私はいったい何回来たのだろう。
 本篇前の映像は今回も《タイタンの配信》の宣伝。ウエストランドの番組『ぶちラジ』ライブの告知。前回、物販を無人で実施した際、きっちりTシャツ1枚だけパクられたのをまたぞろネタにしてます……もうこれでもとは撮ったのではなかろうか。
 本篇のトップバッターはシティホテル3号室。最近、ドラマでも持てはやされるあのネタをいい感じにひねってます。妙に少年漫画じみた展開になっているのも面白い。
 早々と登場する最初のゲストは、ダウ90000。各所で注目される8人組のコントユニット初出演です。既にあちこちで見てますが確かに面白い。今回も、“浮気”というお定まりのモチーフを、多人数だからこそ出来る仕掛けとテンポのいい掛け合いで魅せてくれました。ちなみに、移動中に聴いていた東京03のコント番組の台本もこのダウ90000のメンバーが書いてた。
 続いてはまんじゅう大帝国。一時はきちんとしたボケ・ツッコミにシフトしてましたが、またちょっとボケ二重奏的なスタイルに戻ってきた。個人的にはこのほうが好き。このあとのダニエルズは、意外にも漫才。あさひの序奏が定着しすぎたことを逆手に取った導入から、珍しい漫才ネタであることも仕掛けに使っていて、ちゃんと練られてる。でも、普通のコントでいい気がするの彼らは。
 次はふた組目のゲスト、ストレッチーズ。ツギクル芸人グランプリの優勝で注目度が急上昇してますが、ここでのネタも実に乗っていた。一目惚れ、というこれもありがちな題材を、漫才なのに舞台をたっぷり使って活き活きと広げている様が楽しい。
 ふたたびタイタン枠に戻り、次はキュウ。ゆっくりとしたテンポで繰り出す凝ったネタが私はけっこう好きで、シネマライブではいちばん楽しみにしてます。今回も無駄に知識と神経を削る仕掛けが最高でした。続いては脳みそ夫。落語家になったタコ、という設定でいつもの如くダジャレのラッシュ。見せ方は少し工夫がしてありましたけど、ウケ方はいつも通りでした。
 3組目のゲスト枠はジグザグジギー。エンディングトークによれば、ここでかけたネタはキングオブコントの準々決勝でけっこう笑いを取りながらも、“反則”という意見が多く敗退となってしまったものらしい。物書きの視点からすると、こういうメタな視点は珍しくもなく、それをお笑いに取り込むのはアリだと思うのですが……世の中意外と頑固なんだよなあ。
 つい2時間くらい前にも見た気がする橋本小雪含む日本エレキテル連合は、凶悪な子供の世界。キャリアを重ねて、濃い演技が洗練されるあまり、異様なリアリティを獲得してしまってます。この内容で締めが清々しいのは何なのだ。そしてタイタンメンバーのトリはウエストランド。例によって井口の強烈な自虐ネタ。もはや彼は自分が真っ当な人間ではないことを受け入れたかのようです。
 4組目のゲストはつぶやきシロー。毎度の如く、ひたすらにムカつくことをつぶやき、独創的な因果応報を求めるあのスタイル。観たあとで細かいところはほとんど忘れてるんですが、いつもながら完成されてたな~、という印象をきっちり残す。安定の面白さ。そしてゲスト最後の枠は、いつも通りBOOMER&プリンプリン。何年か前にも観た、ドラえもんをモチーフにしたネタですが……正直、前より面白くなかった気がする。近年、どんどん世の中がうるさくなっていて、こういう笑いの取り方にはどうしてもちょっとピリッとしてしまう。そーでなくても、ベタすぎて笑いにくいんだから、根本は同じでもマイナーチェンジしないと難しい段階に来てるのかも。ああ、固いことを考えてしまった。
 そして大トリはいつも通りの爆笑問題。まあやむを得ないことですが、ここでも旧統一教会の話題が多めに採り上げられていた……一部、初耳の話があったせいもあって、まともにニュースとして聞いてしまった。
 エンディングトークは、いちどに登壇する人数をちょっとずつ増やしてます。まずは8人編成のダウ90000が全員登場……基本的には作家兼演者の蓮見翔がひとりで受け答えしてましたが。もともと日大芸術学部のなかで結成されたユニットなので、大先輩にあたる爆笑問題がメインであるここに呼ばれるのは必然だったのですが、、「太田さんに怒られそうだから」という理由で“劇団”とつけなかったとは。あの裏口入学報道の時期に現役だった彼らは意識せざるを得なかったようです。
 ダウ90000が退出すると、ストレッチーズ、ジグザグジギー、つぶやきシローの順で登壇。印象深かったのは、キングオブコントで落選したジグザグジギーが、太田さんの意見を聞きたくてわざわざ敗退の際のネタをかけたというのに、そのときに限って見ていなかったせいで、ひたすらネタの説明をする、という謎の時間が繰り広げられたこと……今年は運がなかった、と諦めようね。
 会場である時事通信ホールでは前回まで市松状の座席配置での上演でしたが、今回とうとう全席開放に至った、とのことで、どうやらこのイベントはほぼほぼ常態に戻ったようです。このまま次回も無事に開催されるといいな。そして久しぶりに、全出演者が登壇するエンディングが見たい。

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